2018年 06月 02日 ( 1 )

今日も一日秋丸ぞい

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『経済学者たちの日米開戦』を読んでおりますが、第四章で紹介されている武村忠雄氏によるドイツの抗戦力分析が秀逸ですね。「独ソ開戦前の国際情勢を前提する限り、独逸の経済抗戦力は本年(一九四一年)一杯を最高点とし、四二年より次第に低下せざるを得ず」とありまして、短期決戦でソ連に勝利してその生産力、資源を使えれば英米と長期戦を戦うことも可能、さもなくば「世界新秩序建設の希望は失われる」。

 マンガンや銅、クロム鉱などの必要な天然資源を手に入れるためにはドイツは南アフリカ(!)まで進出せねばならず、ならば日本としては北進するのではなく、南進して資源地帯を確保、ドイツが不足する資源を供給べきではないかと提言されています。「南に於ける資源戦により短期建設を行い、経済抗戦力の実力を涵養し、これによって高度国防国家建設の基盤を確立す可し」「更に南方に於ける世界資源の確保は、単に反枢軸国家に対してのみならず、枢軸国家に対しても、我が世界政策の遂行を容易ならしむ」

 あれですよ、『大東亜共栄圏』で対英開戦を行い、インドまで進出して勝利するパターンですね。余談ですが『大東亜〜』は英語圏でライセンスされるのされないの。されないようなら再版したいなあと考えております。

 ドイツが英米相手に長期戦を戦うのは無理だという説(この研究そのものは機密でも何でもなく、当時の総合誌などに発表されていたそうです)、どの程度認識されていたんでしょうか。米英に関する研究では日本が採るべき戦略については大して触れられておらず、ドイツに関するそれでは具体的な提言がなされているところが実に興味深いです。



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note: 紗水あうら

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by yas_nakg | 2018-06-02 08:51 | ほぼ日 | Comments(0)