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日記的な

ストライク・ゾーンの違い

いつにも増して思い込みの激しい記事であり、かつソース不足なのでさらっと流してください。

Nuts! Publishing先生に『300: ギリシア・ペルシア戦争』をライセンスしてもらったおかげで、今まで縁のなかった国からライセンスの引き合いを頂戴しています。残念、その言語の権利はNuts!のもんだ、みたいな話が多いのですが(スペイン語、イタリア語)、オランダ語とかポーランド語とか、我々が想定していなかったところからもお話をいただいて、「おいおいその一カ国語だけで商売成り立つのかよ」とこちらが心配してしまいます。

その『300』ですが、日本でのセールスはそんなに良いわけではありませんでした。良くないとは言え、次のゲーム(ミッドウェイ海戦)を出す頃までには売り切れていたので計画どおりだったのですが、プレイしてくれた方の評判が良かったので「やればできる子のはず」……というところ。売れる売れないはテーマに依るところが大きいのか!?
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「歴史的距離感」とか「歴史的関心度」は、「あなたの感想ですよね」で片づけてください。そもそも個人の主観で異なりますし、どのへんをサンプルとするのかでも変化します。上のストライク・ゾーンは、ボンサイ・ゲームズを始めた頃の日本におけるウォーゲーム市場の個人的な印象となります。

内角高めが長打になりやすい。『大東亜共栄圏』は初版が1カ月くらいでなくなって、即ライセンスの話があったので再版はしなかったのですが、今年3月に再版したところさくっとなくなってしまい、間もなく第3版が完成する予定です。

『大東亜』に比べると距離感・関心度ともに外角・低めよりの『RSBC(レッドサン・ブルークロス)』も長打に至らずという印象。さらに外よりの『日清戦争』(年内予定)は長打は難しいと踏んでいます。

内角高めに投げておけばとりあえず振ってくれる方が多いのですが、ストライク・ゾーンが時代とともに変化していることも考慮する必要があります。例えばかつては売れないマイナー・テーマと言われたナポレオニックや南北戦争ですが、最近はど真ん中によってきており長打になっています。
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ナポレオン戦争ソリティア』『The Mission』とか、そんなに人気が出るとは思わなかった。当初の想定と市場の実態が乖離しているとも言えますが、こちらが思っていた濃厚なウォーゲーマー層(天一のこってりスープ)に別の層(天一のあっさりスープ)が合わさって、ストライク・ゾーンの位置そのものがシフトしたような印象です。このへんは直営店のデータからも裏付けられそうです。『300』も、今ならまた違った評価になったかもしれません。ちなみに自分、天一はあっさりスープ派です。
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『300』は、日本では外スラで三振を奪えそうなコースでしたが、ヨーロッパでは外角高めの打ちごろだったのでしょう。中国やアメリカからライセンスのお声がかからなかったのは、それらの市場もストライク・ゾーンが異なっているということだと思うので、たいへん興味深いものです。

ボードゲームに市場の垣根がなくなっている今、パブリッシャーもいろんな国のストライク・ゾーンを想定しつつ配球を組み立てる必要がありそうです(適当なまとめ方で恐縮です)。

と、さんざんストライク・ゾーンは広く使えと匂わせておきながら、年内に『War in the Pacific』(WDG)の日本版を出版予定です。内角高めです。ただこちらは兵站重視のゲームであり、歴史的(兵器的)関心の低い方にも打ちやすい真ん中のゾーンに入っています。ソポ戦争やナポレオニックも再現可能な堅牢なシステムを味わっていただければと思います!!

訂正: 「歴史的距離感」と書きましたが「心理的距離感」のほうが良かったですね。まだ「歴史」になっていないからゲームとしてやるのはちょっと……的な。レトロ・フューチャーな80年代第三次大戦ものとか、いろんな意味で適度な距離感になってきたように思えます。

by yas_nakg | 2021-05-21 08:52 | 日記的な

歴史系ストラテジー・ゲームの話が中心です。


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