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ほぼ日

ミランダはイノベーターやで〜

今週は帯状疱疹のためにダウン中ですが、あれ、本当に

● ストレスがトリガーになる
● 本当に辛い
● 時間かけて回復するしかない

んですね。先週の月曜日に、「それが引き金や」と言われたら「それや!」と即答できるほど面倒臭いことがありまして。現在投薬中ですが、ストレスを避けろ、よく寝ろと医者に言われたものですから、『Blitzkrieg in the West』のルールをがっつり読みつつ毎日8時間寝ています。

ゲーム・デザインはジョセフ・ミランダ氏。本エントリのタイトルですが、これ、ポーランドのウォーゲーマーであるマジェクさんに言われたことで、「それな〜」とJKのように二人してキャッキャウフフしておりました。その後で「細かいことはさておき」とお互いに付け加えましたが。ポーランドへ行った時の話は『BANZAIまがじんEX』で書き始めたのでよろしくお願いします(ダイマ)。

本作でもイノベーターぶりは発揮されておりまして、フルマップ1枚強、カウンター・シート2枚(歩兵は軍団規模、機械化は師団規模が基準)という標準的な1940年の西部戦線キャンペーン・ゲームのルックスですが、「1940年のキャンペーンが史実のように終わるとは誰も想像できなかった」という観点から、2つの不確実性に焦点を当てたデザインとなっています。即ち、

  1. 戦術/作戦的な不確実性: 1940年のドイツ軍と言えば電撃戦でしょ、というのは後知恵であって、実際は第一次世界大戦末期の浸透戦術の延長でしかありません。というのは『電撃戦の幻』(カール=ハインツ・フリーザー/中央公論新社)に詳しいですが、まさにその通り。ゆえにこのゲームではドイツ軍が電撃戦を行える特別なルールはありません。ゲーム開始時に両軍は「作戦カード」を選んで戦争準備を行うわけですが、それによって初めて機動戦が可能になるのです。基本は両軍ともシングル・インパルスなのですが、作戦カードにより第2、第3インパルスまで可能になります。詳細はまたの機会に譲るとして、連合軍が(背伸びして)機動戦にチャレンジすることも可能ですし、(無理して)アルデンヌの守りを固めることもできます。
  2. 国家のモラル: 1940年戦役では、まだ抵抗できる力が残っているにもかかわらず、連合国は降伏しました。第一次世界大戦の流血の悪夢を引きずっていたからで、ひどいことになる前に幕引きしようと判断したのはその理由の一つであると、ミランダ氏はデザイナーズ・ノートに書いています。ドイツにしても1940年戦役当時は国内の体制は盤石とは言えなかった。各国は戦闘を通じて様々な形で「ショック・ポイント」が蓄積され、それが閾値を超えると崩壊する仕組みとなっております。

プレイヤーは1940年戦役のドイツ軍または連合軍の司令官となり、史実を追体験するのではなく、戦争に勝つために(敵国を崩壊させるために)何をするのか計画します。そのためにどのような準備をするのか、作戦カードを使ってプランを練り上げていくわけです。

これに航空作戦が加わってさらに展開の幅が広がりそうなのがポイント。早くやってみたいです(できれば連合軍で)。


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by yas_nakg | 2019-04-04 07:56 | ほぼ日

歴史系ストラテジー・ゲームの話が中心です。


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