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ゲームマーケットの宣伝はよ

さんざん更新放置してきたわけですが、しかもゲームマーケット2018秋2日前でブースの宣伝も疎かになっているというのに、WW誌の新作『中部太平洋戦役(Central Pacific Campaign)』が面白そうなのでちょっと思いつくまま書かせてください。

テーマがいい
  • 1943年10月から1944年7月までの中部太平洋戦域という、限定された期間と戦場。レイテなし、フィリピン戦もなしです。何という寸止め感。その代わり史実よりも速いペースで中部太平洋侵攻ルートをクリアにして、マップ外、はるか南方で頑張っているマッカーサーに先んじて日本攻略の道筋をつくらなければならないのです。
  • しかもソリティア。恐らく対戦ゲームにすると米軍の勝利条件を知る日本軍は効率的に反攻するなり防御するなりするでしょうが、ゲーム・システムによって行動が規定されるので、つまりランダムにあれこれしてくるので、むしろそれっぽい展開が発生します。

システムがいい
  • 1ターンは1カ月のスケールなので全10ターン。米軍、日本軍の順番でターンを行います。米軍が1ターンに行える作戦数は基本1回。それに支配している島嶼の数をプラスします。占領エリアを増やさないと作戦数が増えないというのは展開を誘導するものではありますが、支配する島嶼が増えれば索敵範囲が広がり、兵站のネットワークが充実し、後方に取り残した敵の脅威もなくなるということで極めて自然であります。
  • 日本軍の作戦はランダム・イベントによって定義されて基本は1ターンに1回。海上部隊が出撃したり、航空部隊だけで攻撃が行われたりします。1944年からは「あ号作戦」が発動される可能性もあり、空母によるロングレンジ攻撃が行われます。
  • ちなみにこのロングレンジ攻撃は、通常は同一グリッド内で戦闘するところ、隣接グリッドから攻撃できるというもの。ただし相手に空母がいると逆襲を受けることになります。そして「あ号作戦」は最も空母数が多い米艦隊を目標にするので、あとはわかるな?
  • 1アクションが1作戦、そして1作戦でできることが明確になっており、各ユニットは対空/対地/対艦/対潜戦闘力を持つ……という、『レッド・ドラゴン・ライジング(RDR)』のシステムがベースになっています。なるほどこのシステムなら、作戦を行う部隊とその目標を定義するだけでいい感じのソリティア・ゲームになります。

将来的には対戦ヴァリアントも
  • 日本軍の航空/海上ユニットは、基本出撃時だけマップ上に置かれ、任務が終わるとマップ外に戻されます。海上ユニットはそのターンの最後まで置かれ、必要に応じて戦闘を行います。ターンまたぎで継続して作戦をしないのもソリティア・システムに向いていると言えるでしょう。
  • ただし、なぜか日本軍の海上ユニットに移動力が印刷されており、デザイナー(ミランダ氏です)が「将来的に発表するかもしれないヴァリアントで使うかもよ」と述べています。RDRシステムが根幹にあるので対戦ゲームにするのは簡単だと思いますが、ルールを読んだ限りではこのテーマ、ソリティアのほうがむしろ無理なく楽しめるのではないか、と思ったりもします。対戦ゲームにするのであれば、マッカーサーの存在がないと面白くならないと思うのですよ。

ユニットの面白レーティングについてはここで触れませんが、大和型戦艦2隻の対地戦闘力はゲーム中最大で米海兵師団に匹敵する、と書いておかねば。陸上戦艦大和は実在した……!?

※米戦艦の対地戦闘力がゼロなのが解せないのでありますが。

by yas_nakg | 2018-11-22 09:51

歴史系ストラテジー・ゲームの話が中心です。


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