コンセプト・ゲーム『大東亜共栄圏』
2017年 03月 13日
1940年の外交戦から始まって、開戦しないかもしれない太平洋戦争キャンペーン・ゲーム(ああ、開戦しないかもしれないのに「太平洋戦争」とは一体)があればプレイしたいと思ってコンセプト・ゲームをつくってみました。鹿内さんがゲムマ神戸に来られるというので、それまでにプレイできる状態にしないと、ということで、出張先のホテルでソロプレイして、システムが動くことを確認した上で修整していざ神戸。
プレイヤーは3人、日本とアメリカ、それに中国(+参戦後のイギリス、ソ連)です。それぞれリソース・ポイントを使って軍備の増強及び軍事作戦を行い、政治ポイントを使って外交を展開します。前者はユニット、後者はカードによるプレイ。ゲームはマップ内の根拠地が攻略されるか、欧州大戦の終結によって終了し、その時点でマップ上のリソース・エリアをどれだけ支配しているかと政治ポイントの喪失とで勝敗を決めます。
中国大陸で消耗戦を繰り広げていた日本は、ディアハンター大統領の「経済制裁」を受けてジリ貧に。さばげ首相はドイツの勝利に一縷の望みをかけて「三国同盟」を締結するも、欧州状勢は一進一退。「日ソ中立条約」を締結すると、満州の陸軍を日本本土に引き揚げます。
「満州の権益は認めたるさかい、沿岸部から手を引きなはれ」という「ハル・ノート」がディアハンター大統領から突きつけられると、さばげ首相はあっさりとこれを受諾。ドイツの不甲斐なさもあって三国同盟をあっさり破棄し、経済制裁も解除されることになりました。中国沿岸部の部隊は日本本土へ引き揚げ、日本と中国は休戦しました。
全ての国が平和になると、途端に経済が回り始め(軍事作戦のためのリソースが不要になり、そのぶんをユニット生産に回せる)、各国ともに経済力と軍事力を蓄えていきました。するとドイツ軍が対ソ戦を開始、破竹の勢いで進撃を開始します。このまま戦争が終わると勝てない(三国同盟を締結している状態で戦争が終わるとイギリスのアジア植民地を分捕れたのですが……)し、間もなくアメリカ海軍が続々と完成することに危機感を抱いたさばげ首相は方針転換。対米英宣戦を布告し、フィリピンに奇襲攻撃を敢行したのです。
と、史実通りの順番で外交戦が展開しない限り、まず史実通りの展開にはならない太平洋戦争キャンペーン・ゲームが『大東亜共栄圏』です。90分くらいで1940年から(様々な形の)終戦までを楽しめる内容になる──というコンセプトはだいたいこのフレームで満たせそうですが、外交戦の処理がまだすっきりしない(駆け引きの要素が足りない)ので、本ちゃんのテストプレイまでにはもう少し練り込みが必要そうです。
by yas_nakg
| 2017-03-13 15:44