ゲームマーケット2017神戸での初売りを予定している『終末のイゼッタ』ボードゲーム『Panzer Witch』ですが、だいたい以下のような内容なのでいろいろ参考にしていただければと思います。

シナリオは?
全部で3本、シナリオを進めるごとで少しずつルールを追加するステップアップ式のルールブックになります。まず「たたかいのはじまり」で空中戦の基本をマスターします。「ケネンベルク防衛線」では地上戦と対地攻撃のルールが追加されます。「ゾフネフィヨルド海戦」は対艦攻撃にチャレンジします。ルールブックはA4判で16頁。今までつくってきたゲームの中で一番長いんじゃないかと思います。

コンポーネントは?
マップ1枚と駒50個(打ち抜き加工済み)、カード12枚(要自作)。6面体ダイス2個が別途必要になります。

マップは1枚ですが両面印刷で、片面はシナリオ1と3、片面はシナリオ2で使用します。どちらのマップも劇中で使われた地図をベースにしています。例えばこれが

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こうじゃ。山岳地帯として使用する時は、海面部分が逆に隆起している地形としてゲームを行います。

ゲーム・システムは?
シナリオ1を例にとりながら、ざっくりゲーム・システムを説明したいと思います。

シナリオ1は逃げるイゼッタ(と姫さま)と追いかける戦闘機4機。10ターンが終わるまでにイゼッタがマップ外へ離脱するか生き残れば勝利(燃料切れでMe109は帰還します)。イゼッタを撃墜すれば帝国軍の勝利です。なおこのシナリオでは二人乗りのため、イゼッタ側に機動が制限されます。

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初期配置はマップ左端にユニットを置いた後、ダイスを振って出た目-1だけ右(北)へ進めます。謎のIII号戦車が見えていますが、これはランダム高度マーカーになっておりまして、ユニットの裏に0から+2の数字が印刷されています。駒不足、製作予算不足の苦肉の策であります。なお等高線はゲームに影響なし。

Me109はロッテ編隊を組み、帝国軍は東側(手前)に2機、山脈(色の濃いへクス)の向こうに2機を配置しました。戦力を集中するよりも他方面から取り囲むように攻撃したほうが有利なのです──ひげのおっさんのが第7話で使ったドクトリンは正しかった。

ターン制でシーケンスは(1)魔力決定、(2)主導権決定を行った後、(3)先攻行動、(4)後攻行動を繰り返します。パス&パスでターン終了、ただしその時点で未行動の航空機があれば直進しなければなりません。いやならパスせず動け、です。

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魔力はレイライン・レベル(LL)で決まります。シナリオ1と2は最高の3 LLですが、シナリオ3では場所によってLLが異なり、イゼッタは安定した魔力を得られません。そして決められた魔力と同数のカードをデッキから引きます。ダイスの目が4だったらカードを8枚引く、といった具合です。

イゼッタはカードを使って行動します。カードにはだいたい2種類のアクションが記載されており、そのどちらかの方法で使用できます。イベント・カードはシナリオによって使い方が異なります。シナリオ1では、ゲームから取り除くことで敵1機の移動を強制的に直進させる(よそ見させる)ことができます。シナリオ2では敵戦車を自分の誘導兵器にする、といった具合です。

続いて主導権判定。両プレイヤーはダイスを1個ずつ振り、より大きな目を出したプレイヤーが先攻になるかどうかを決められます。この時、カード1枚を捨てることで公国軍プレイヤーはダイスの目に2を加えることができます。なお、同じ目が出た時は戦慣れした帝国軍が主導権を取ります。

このままだといきなり射撃を受けるリスクがあるため、公国軍プレイヤーはカード1枚(この時点では使い道のないイベント・カード)を捨てることでダイスの目修整を得ます。無事、公国軍が主導権を取り、先攻になることができました。

自分の番にイゼッタを動かすことにしたら(このシナリオではそれしかないのですが)、手持ちのカードを使って行動させます。何枚使っても構いませんが、敵の行動に対応する必要もあるため、キープしておくこともできます。カードがある限り、何度でも行動できるわけです。しかしこのシナリオでは誘導兵器(槍やら剣やら)が使えないために行動が制約されます。対戦車ライフルも一発しか残弾がありません。

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航空機の移動はバンダイ『零戦』並みのシンプルなもの。移動力と旋回力、上昇力と降下力が機種ごとに決まっており、移動した後に射撃を行います。Me109の場合、移動力は3-5、旋回力(1ターンの間に60度旋回ができる回数。旋回すると1移動力消費)は2、上昇力2、降下力1です。移動後の射撃が原則ですが、エース(ユニット番号6201)は射撃後に移動することが可能です。また通常のパイロットは移動開始時に1へクス移動しなけれぎなりませんが、エースは旋回から移動を開始することができます。

さて第2ターン、連続して主導権を取ったイゼッタは高度を上げて山脈の上に出ます。それを追いかけてエースの僚機が移動しようとしたところでイベント・カードを使います。先ほどの主導権判定で公国軍プレイヤーがカードを使ったので、帝国軍プレイヤーはイベント・カードを捨てたのだろうと高をくくっていました。6202は高度1のまま全速で直進することとなり、そのまま高度1の山脈にぶつかってしまいます。史実通り!!

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その後、さすがにエースを振り切るのは困難で、射撃位置につかれてしまいました。攻撃の解決はシンプルで、射界内かつ射程(右上の数値)内の目標を選び、兵器タイプ(AかHかIか)と目標の種類(ハードかソフトか)の組み合わせで攻撃力(左上の数値)を修整し、ダイスを2個振って出た目の合計がその値以下なら問答無用で撃破です。誘導兵器が同じへクスにあればイゼッタを直接攻撃することはできませんが、このシナリオではむき身なので危険です。ちょう危険。

上写真の場合、防御力(左下の数値)0のソフト・ターゲットにI兵器で射撃するので攻撃力の修整なし。後方側面からの射撃なのでダイスの目-1の修整がつきます。つまり6以下でヒット。そこで公国軍プレイヤーは回避カードを使って+2のダイスの目修整でしのごうとします。結果、4以下でヒット。幸いなことに外れました。

続いて公国軍の手番。必殺の「直接攻撃カード」を使用します。魔力を直接目標にぶつけるタイプの攻撃を表しており、対戦車ライフルの射撃とセットで使えば別ですが、カード単独で使用するなら使い捨てにしなければなりません。血を抜いたりして体力がなくなりますからね。「直接攻撃: 9」即ちダイスを2個振り出た目の合計が9以下で目標をできるカードを使用。しかしダイスの目は10で失敗!! 千載一遇のチャンスを逸してしまいました。

という感じでゲームは進んでいきます。あえて昔ながらの、しかもどちらかと言えば面倒くさいほうの文法でゲームにしてみましたので、そういうのがお好きな方に興味を持っていただけると幸いです。

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by yas_nakg | 2017-02-12 11:14 | 国産ゲーム【1-9, A-Z】 | Comments(3)

Twitterで少し画像を上げていましたが、例のアレはテストプレイ中であります。

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やはりシナリオの勝利条件「敵を全滅させること」だとプレイが一本調子になるので、二律背反する目的を用意してそのどちらを目指すのか、あるいは途中で目的をスイッチできるよう戦力の配分をどうするのか、という幅を持たせるくらいがよいように思います。けれど「地雷シナリオの予感もするが、愛さえあれば乗り切れるハズ」という名言を目の当たりにして、いろいろ勇気づけられました。

図は中隊司令部兼観測所を襲う急降下爆撃機隊(多分史実通りの12機。数えたよ)を横から襲う空飛ぶ槍。途中までは一緒に移動して、途中から分離させたほうがリソースの節約になるという、史実に基づいたゲーム・システムです。時々槍がスツーカに突き刺さってしまい回収できなくなるのもヒストリカル。槍がなくなったら剣を補充できるのもヒストリカルです(裏面は剣)。

シナリオ1と違ってこのシナリオでは空を飛ぶ人が無双するわけですが、航空優勢を持たない地上部隊がいかに脆いものであるか痛感できる教育的な内容となっております。



2017年2月12日のヘッドライン

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by yas_nakg | 2017-02-12 08:52 | ほぼ日 | Comments(0)