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『War at Sea』の地上戦っぽいアレ

ビンディン1969』のルールを読んでおりまして、ブライアン・トレインさんのベトナムものであります。1969年のビンディン省における戦いだけに焦点を当てておりまして、マップはエリア式で、政府軍(含む米韓軍)と反政府軍(ベトコンと北ベトナム軍)とに分かれて、基本的にはエリアの取り合いを行います。

『War at Sea』の地上戦っぽいアレ_b0142122_08240384.jpg

『War at Sea』と似ているのは非対称の軍隊が戦うという点。反政府軍はゲリラが主体となって、戦わずともその土地に浸透すれば得点できます。人口が多いエリアほど多く得点できます。その他に国道を押さえたり、敵ユニットを除去したりすることでも得点できます。

政府軍は常に発見されているのに対し、反政府軍ユニットは裏面で配置され、ダミーも混ざっています。政府軍が隠匿状態のゲリラを攻撃するためにはまず索敵する必要があり、その後で攻撃可能になります。攻撃を受けた反政府軍は同時射撃の反撃ができますが、この時、まだ発見されていないユニットが正体を明かすことで反撃に参加することもでき、政府軍が思わぬ待ち伏せを食らう……ということも再現できます。

ユニークなのは反政府軍プレイヤーの判断で、1エリアずつアクションを解決するところ。両軍がユニットを配置した後にアクションが始まるわけですが、例えばどこかで決戦をしかけたいのであれば、自軍ユニットだけいるエリアのアクションを解決して、そのユニットを決戦場へ移動させる。その後、決戦場をアクティベートさせて戦いを挑むことができるのです。

一度活性化を終えたエリアはそのターン、再び活性化することはありませんが、まだ活性化していないエリアにいるユニットは何度でも活性化できます。そのため、そのエリアで攻撃して攻撃して、その後で未活性の別のエリアへ移動して、そのエリアが活性化したらそこでも攻撃して……というサーチ&デストロイっぽい戦術も可能になっています。

ただし、TP(任務遂行ポイント)があればな!! です。ユニットを配置するにも再建するにも作戦するにもTPが必要だし、政府軍は強力だけれども前述の通り索敵にもTPが必要で、なかなか思い通りの作戦は行えません。ゲリラの主力がいるはずだと全力2階建てで攻撃したらダミーの山、TPを使い尽くしたところで反政府軍の反撃に遭う、なんてことも。一方の反政府軍も、司令部が捕捉されて撃破されるたびに毎ターン得られるTPが減少していくので注意が必要です。

戦闘効果を上げるために「集中攻撃」を行え、戦闘力を実質2倍にできるのですが、そのエリアは民間人に多数の犠牲が出たものとしてterrorizedされ(髑髏マーカーを置く)、エリア支配のVPが得られなくなってしまいます。集中攻撃を行わなくても、韓国軍が参加した攻撃が一定の成功を収めるとそのエリアがterrorizedされてしまうという特別ルールが用意されておりまして、政府軍プレイヤーとしては韓国軍首都師団の使いどころに悩まされることになります。



2017年11月2日の話題:


by yas_nakg | 2017-11-02 08:51

歴史系ストラテジー・ゲームの話が中心です。


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