『ストライク・ノース』第4戦

昨日の続き。

昼食から戻った我々は感想戦を続けており、「通商破壊ならドイツ軍は勝てるはずなんですけどね」との私のコメントに、「ほな、お前がドイツ軍やれや」と隊長。「俺といのさんが2人でイギリス軍を担当するから」

その言葉を待っておりました。

ドイツ軍の任務は、ダイスの目「7」で通商破壊作戦です。ドイツ軍プレイヤーはこの任務を行うか、あるいは任意でノルウェイに侵攻できます。選択した内容はおいておくとして、「オプション艦艇の〈ビスマルク〉を出します」と宣言。「ほほう、〈キング・ジョージV〉と〈フッド〉に沈められに出てきよったわ」と隊長。昼食時の与太話に惑わされている様子はありません。

最初の2日間、ドイツ軍はマップに登場しませんでした。実はこの2日間で致命的なミスをしていました──出撃させたUボート全てで索敵を行っていました。通商破壊作戦であれば使用できるUボートの数に制限があるので、全てで索敵していると任務が「ノルウェイ侵攻」だとばれてしまうのです(ドイツ軍プレイヤーの皆さん、注意しましょう)。しかしいのさんは、その数を「制限された数のUボート+航空索敵+水上索敵」と勘違いをしてくれて事なきを得ました。

互いにコールするだけで(たまにUボートの雷撃が行われますが、ことごとく外れ)、ターンだけが過ぎていきます。「どこにおるんやろうなあ」と隊長。「まだ出てないんやろうなあ……うひひ」と嬉しそうに牽制してきます。はい、まだです。

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イギリス軍としては、1回または2回の移動でドイツ軍が到達できるヘクスには索敵線を保持しておきたいものです。登場へクスから4-5ヘクス、それから9ヘクス目くらいが有力な位置になるでしょうか。しかし隊長=いのさん連合軍はドイツ軍は裏をかくと思ったのか、登場ヘクス付近を重点的に索敵し、図で示した索敵線は放置気味です。

イギリス軍の索敵は慎重で、どうも水上艦がいるヘクス全てをコールしている様子はありません。またドイツ軍が最初の2日間、出撃しているとは思っていないようで(その通りなのですが)、索敵線をすり抜けて北へ行ったとも考えていません(図の索敵線より北を索敵しないのです)。

4月9日深夜、ついにヴェーザー演習が発動されました!! 第1任務部隊の〈ビスマルク〉〈グナイゼナウ〉〈シャルンホルスト〉はイギリス軍がこれまで(なぜか)索敵してこなかったノルウェイ沖ヘクスE11へ進出します。しかしこのターンからイギリス軍は戦術を変更、と言うよりは、これまでドイツ艦を見つけられなかったので、(1)既に突破されているのなら艦隊のほとんどが南部に集中しているため追いかけても仕方ない、(2)そうでなければこれからドイツ艦は登場するはずだから南の索敵範囲を広げるしかない、という判断に至ったのでしょう。第1任務部隊はどう海域を哨戒していたイギリス軍巡洋艦〈デヴォンシャー〉に発見され、追尾を振り切ることはできませんでした。「さあ、どこへ逃げる!?」隊長は嬉しそうです。

第1任務部隊はナルヴィクが目標でした。ナルヴィク近くまで行ったところで他の部隊を登場させ(ベルゲン、トロンヘイム攻略部隊は漸次出発し)、翌日正午に一斉にノルウェイの各都市を襲う計画でした。しかし、こんなところで見つかってしまうとは!! イギリス軍の位置次第では振り切って北を目指すことも可能ですが、敵の位置がわからない以上はリスクを負いたくありません。次のターンに発見されたのであれば、高速にかけて北上したことでしょう。ならば……。

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第1任務部隊は西南方向へ向かいます。戦艦は後方、先の図で言えば第2索敵線辺りに遊弋しているだろうとの判断です。予想通りで、第10ターンに第1任務部隊が遭遇した敵は〈デヴォンシャー〉他巡洋艦と駆逐戦隊。それからRAF。爆撃は全て外れ、〈デヴォンシャー〉にはビスマルクの38cm砲弾が命中、大破し、帰港を余儀なくされました。

「次のターンには戦艦が捕捉しちゃうよ」と隊長。「これはもう逃げられませんね」といのさん。イギリス海軍司令部は沸きに沸いています。しかし彼らは知らなかったのです。ドイツ軍の任務を通商破壊作戦だと確信し、全イギリス艦船が第1任務部隊に向けて殺到している間に、ドイツ軍のノルウェイ攻略部隊がこっそり出動していたことを。

4月9日正午、第1部隊は大きく転舵して東に向かいます。やたらに高速のフランス軍の駆逐艦がやってきたため、第1部隊は追尾からの回避が不可能となっています。この転舵にイギリス海軍司令部は、ドイツ海軍は勝利を諦めたのだろうと思ったことでしょう。「往生際が悪い」「戦って散れ」その他ここには書けないくらいの罵詈雑言を浴びせます。

4月9日夕方。「おう、わかったわい。戦って散ったるわい」
「お、ついに観念したか。〈ビスマルク〉は何処へ向かう。全ワイは知らんと欲す」
「〈ビスマルク〉はドイツ(マップ外)へお帰りや。残りの2隻は……クリスチャンサンに突入や!!」
「嘘ンゴ……」
「それからベルゲン、スタヴァンゲルにも突入、オスロ北の飛行場には空挺作戦実施やで」
「いかんでしょ!!」

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〈ビスマルク〉が最大の囮となってイギリス海軍の大半を最南端に引きつけられた間、ノルウェイ攻略の第2、第3任務部隊が北上、第11ターンには攻撃予定地点につきました。さらに装甲艦〈リュッツオウ〉も通商破壊作戦を行うために突破海域へ向かいます。第1任務部隊の早期発見で計画に狂いが出ましたが、攻略の実際は次のようなものでした。

オスロ: 降下猟兵のみで一発勝負。史実通りここに主力艦を突入させるのは無謀です。攻略失敗の保険としてナルヴィクも狙いましたが、空挺作戦の奇襲が成功、オスロを制圧しました。
クリスチャンサン: 戦艦2隻が堂々侵攻。防衛していた潜水艦も投降して制圧に成功。
スタヴァンゲル: 旧式の軽巡と水雷艇によって占領。
ベルゲン: 駆逐戦隊によって占領。
トロンヘイム: 第14ターンに第2任務部隊の一部(重巡1と軽巡1)で占領(予定)。
ナルヴィク: 第2任務部隊の残り(重巡1と軽巡1)で占領(予定)。

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ノルウェイ侵攻2ターン後まで連合軍艦船はノルウェイ侵攻ヘクスに入れないので、南部都市を攻略した艦隊は追撃されることなく華麗にマップ外へ脱出します。

「あー、やられた。何かしかけてくるとは思ったけれどノルウェイ侵攻とは。ほんまに汚いやっちゃで」

最高のほめ言葉、ありがとうございました。

『ノルウェー1940』からの最大の相違点が、ノルウェイの都市占領のVPです。『1940』は一度占領すればウィルフレッド隊以外は奪還できないのですが、『ストライク・ノース』では占領及びVP獲得条件を満たすためには水上艦が都市に留まらなければなりません。そうするとあちこちでナルヴィクの悲劇が発生することとなり、都市は取れない、水上艦は失うで、ドイツ軍に勝ち目はないでしょう。

これを防ぐためにはゲーム終了直前にノルウェイに侵攻すればいいわけですが、普段から通商破壊作戦であっても最終ターンまでプレイしないことにはいざという時のブラフが効かないので、それはそれで大変です。ちなみに今回は早めにノルウェイに侵攻するはめになったので、都市を攻略した水上艦はそそくさと撤退(0VP)、ナルヴィクだけ保持して勝とうという算段でした。しかしドイツ海軍の損害が大きければ、これでも勝利できなかったかもしれません。

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第5戦、たけっちさんとかう゛ーるさんの対戦もノルウェイ侵攻(ダイスの目による強制!!)。たけっちさんのダイスの目がふるわず都市攻略が思うようにいきません。しかしドイツ軍が占領にしたベルゲンに突入したかう゛ーるさんの巡洋艦隊が、沿岸砲撃によって巡洋艦3隻、駆逐艦3隻が撃沈されるという大惨事が発生しました。

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しかし各都市を防衛していたドイツ艦はことごとく沈められ、イギリス軍の勝利となりました。

2卓で計5戦、しっかり楽しむことができました。しかし会場の照明が暗かったので──バーなので仕方ないところですが──老眼の身には辛いものがありました。今度は別の会場(コマンド士官学校で利用した例の場所)でテーマを決めたゲーム会をやりたいと思いますので、皆さんよろしくお願いします。


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by yas_nakg | 2017-09-05 11:29 | ほぼ日 | Comments(0)