『Rampage(ランページ)』(WaW#40)紹介その1

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1944年、ファレーズ戦から始まる西部戦線キャンペーンです。ソリテアです。テーマ的には拙作『マーケット・ガーデン作戦』という名の西部戦線キャンペーン(こちらは9-11月までですが)に似ております。あるいは『ダガー・スラスツ』。こちらも『ランページ』もタイ・ボンバ氏のデザインであります。

氏は『ランページ』の前にガ島戦のソリテア『ブラッディ・リッジ』を出されており、システム的によく似たところがあります。が、本作のほうが作戦的選択肢が多いので、好みの問題もありますが、個人的にはこちらのほうが楽しくプレイできました。

プレイヤーは連合軍の最高司令官となり、大雑把に言って1)セーヌ川西岸の全ヘクスと、2)大西洋沿岸のV-1発射基地全ヘクスを支配し、3)ドイツ国内の重要都市を補給下で支配する、の3条件を満たさなければなりません。また、イギリス軍が2個師団以上壊滅した時点で価値はなくなり、3個師団以上が壊滅すると自動的に敗北します。人的資源がピンチなんです!!

アクティブなのは連合軍だけで──当時の状況を考えるとそれも納得がいきますが、1スタックずつ移動し、ドイツ軍最前線ヘクスに進入すると防衛部隊の存在判定を行い、いれば即戦闘となります。いない、または撃破すればさらに移動を継続できるという、逐次移動戦闘システムが用いられています。ドイツ軍を撃破できなければ諦めて移動を終えるか、再び移動コストを消費して再度の攻撃を行えます。撃破されたドイツ軍、及び生き残ったドイツ軍はプールに戻されてリサイクル。ゾンビか!?

が、ゾンビも燃やせば復活しないのと同じで(『バイオハザード』GC版は名作でしたね)補給切れで撃破したドイツ軍ユニットはプールに戻されません。連合軍スタックが移動するたびドイツ軍最前線マーカーは動かされることになりますが、マップ東端から切断されたヘクスは直ちに包囲されたものと見なし、包囲からの脱出戦闘が発生します。この時のドイツ軍の反撃は激烈でして、通常、3分の1の確率でヒットするところが2分の1の確率でヒットします。なお、連合軍は全ユニットが2ステップを持ちますが、ドイツ軍は1ステップのみ。

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百聞は一見にしかず。初期配置はこんな感じです。右奥に見える赤い都市ひとつ以上を占領しなければならないのです。遠い。

AFPと書かれたマーカーは「アルジャンタン=ファレーズ・ポケット」で、このヘクスに対する包囲の条件が満たされると、総勢22個師団のドイツ軍が脱出を図ることとなります。連合軍のスタック制限は6個12ステップ、22個師団が50%の確率でヒットを与えるとすると期待値は11。ドイツ軍の猛攻に耐えればこの22個師団は消滅しますが、耐えられないと、6個師団を失った上(当然、この危険な仕事はアメリカ軍が受け持つことになります)、精鋭11個師団を含む22個師団が脱出に成功し、ドイツ軍のプールに追加されることになります。初っ端からタフな決断を迫られます。

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では実例を。機甲1個師団と歩兵3個師団のスタックがオルレアンから進発。1ヘクス東へ移動します。一定ラインより西はダイスを1個振り、出た目から3を引いた数のドイツ軍師団が登場します。出た目は「5」で2個師団が登場──第15装甲敵弾兵師団と第162師団が待ち受けていました。黒色のドイツ軍は精鋭部隊で、戦闘力は標準部隊と同じですが先制射撃を加えてきます。通常、ドイツ軍は「5」「6」で1ヒットを与え、イギリス軍は「5」で1ヒット、「6」で2ヒット。アメリカ軍は「4」「5」で1ヒット、「6」で2ヒットを与えます。目標が平地なら機甲師団の攻撃はダイスの目+1修整がつきます。

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あっさりドイツ軍を撃破。その後、この軍団は敵に遭遇することなくロワール川東岸に沿って進み、マップ南端に到達しました。そうすると、ドイツ軍最前線マーカー7個がマップ東端から分断され、包囲されたことになります。そこで脱出戦闘開始……しかし敵は現れませんでした。逃げた後だったか!!

窮鼠猫を噛むで、包囲されたドイツ軍は死にものぐるいで戦いますが、これを撃破すればプールには戻されません。初期戦力は26個師団。小包囲を繰り返して敵をこまめに殲滅していけば、出血多量に追い込むことも不可能ではありません。戦略の要諦は敵夜戦軍の撃破にあり(?)と、アルジャンタン=ファレーズ・ポケットを押し潰すことにします。

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写真のように、AFPマーカーより少し東側で包囲完成、22個師団が脱出を図ります……ヒット数は全部で「10」!! 歩兵4個師団が壊滅、機甲2個師団が半壊状態となりましたが、ドイツ軍22個師団が降伏するという、戦史に残る大包囲戦となりました。いやもうこれで買ったと思いましたが、そうは問屋が卸してくれないのです。(続く)



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by yas_nakg | 2015-06-28 19:16 | Comments(0)