V2とか『零戦』とか『VOB』とかP40とか
2014年 11月 06日
たいへんご無沙汰しておりました。10月中旬からばたばたしておりまして、いわゆる活性化チェックに失敗したというよりは、判定すら怠っていたという有様です。まずはどうでもいい話題から。
アメリカはニュー・メキシコ州へ行ってまいりまして、予定していた仕事がキャンセルになったため、1日観光現地調査を行ってきました。「それならホワイト・サンズへ行けばいいよ」と教えられたので、同僚にナビをセットしてもらってレッツ・ゴー! ところが、真っ白な大砂丘が見えてくるはずが、どうも様子が違う。ナビの指示通りに進むと、陸軍の検問があります。
「ホワイト・サンズに行きたいんやけど」
「それなら隣の事務所で保安登録して出直してこい。入るのはいいけど、ミュージアム以外は写真撮るなよ」
後で調べたところ、ナビにセットされていた場所は「ホワイト・サンズ・ミサイル・レンジ」でした。おいおい。ミュージアムとは、
野ざらしになっているミサイル群(この他、5.5インチ単装砲ちゃんとかエンジン抜かれたF4など展示あり)と、ミサイル博物館です。映画『マチネー』を思い出させる「フォールアウト」対策のディスプレイなど微笑ましいものがありましたが、奥には「バターン死の行進」の展示も。ホワイト・サンズでは記念マラソンも開催されているそうです。
基本、ミサイルは野ざらしで状態はよろしくないのですが、V-2だけは別格。個室が与えられていました。
これがアメリカのロケット技術の礎になったのかと思うと感無量。
その後は正しくホワイト・サンズへ。最初は「すごい」を連発していましたが、行けども行けども白い砂と激しい直射日光に口を開く気もなくなり、その後はビリー・ザ・キッドゆかりの地ラス・クルーセスへ。あ、そろそろゲームの話に移ります。
以前にもお伝えして通り、ロメロさん渾身の一作、通称『VOB』がテストプレイに入りました。1945年の東部戦線でどうすんねん、とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、(1)赤軍は兵站前進を待たねばならない時期がある、(2)勝利条件上、面倒な戦いを強いられる、と、やや恣意的なところもありますが、これがゲームになっているんです。まず(1)。『ハンガリー戦役1944-45』のドイツ装甲師団は強力でしたが、本作でも得体の知れないものを除けばまずまず強力で、迂闊に前進すると機動突撃を食らって補給線を断たれ、通常攻撃で先頭の戦車軍団が潰滅させられる……ということも起こり得ます。もちろんきちんとケアすればそんなことは起こらないのですが、(2)の理由によって、隙が生じる可能性があるのです。
勝敗は勝利得点で判定され、ソ連軍はベルリンを占領するだけでは勝利できません。ベルリンを占領すると総統が自決なさる可能性があり、そうすると直ちにゲームが終了するので、むしろ占領しないほうがいい。「あとはベルリンを占領すれば勝利」という状況をつくっておいてからでないと、勝利できないようになっているのです。即ちそれは、ユニットにはなっていない西側連合軍の存在で、ソ連軍は早く西進しないと一部の都市を西側連合軍に占領されてしまうかもしれません。その一部の都市を狙うのか、それとも別の都市だけで条件を満たそうとするのか、戦略的な判断が求められます。
『ハンガリー』はハーフサイズでしたが、今回はフルマップに拡大。プレイアビリティを高めています。また面倒な航空作戦のルールはカットしてもらい、戦闘時のシフト修正だけというシンプルなものに改められました。
続いて『零戦:海軍航空隊の戦い』。コマンドマガジン第119号で紹介記事が載っていますが、あれからシステムが若干、いやかなり変更されておりまして、よりプレイアビリティが高まっております。非ゲーマーなテスト・プレイヤーからの意見を重視して、プレイ時間をもう少し短く、空戦のスピード感が味わえるようにと、改良が重ねられました。
新ルールをもとにキャンペーンのテスト・プレイも終わりました。中国戦線ではぶいぶい言わせていた日本軍パイロットも、フィリピン、南方戦線へと移動する頃には次第に苦戦するようになり、ラバウルへ送られると……というお話。P39とかP40の頑丈なことと言ったら!
人気が出るようならヨーロッパ版とか、大戦後期の機体や対地/対艦攻撃が行えるモジュールも出したいと思うので、ヒット祈願で今乗っているバイクにP40ばりにシャークマウスを施してみました。
峠道では、ひらひら舞う国産400ccにいつも後ろからあおられるので、P40っぽくしたら何ぞエクスキューズになるかと思ったんですが、やっちゃった感しかありませんね。
そんなところで。
アメリカはニュー・メキシコ州へ行ってまいりまして、予定していた仕事がキャンセルになったため、1日
「ホワイト・サンズに行きたいんやけど」
「それなら隣の事務所で保安登録して出直してこい。入るのはいいけど、ミュージアム以外は写真撮るなよ」
後で調べたところ、ナビにセットされていた場所は「ホワイト・サンズ・ミサイル・レンジ」でした。おいおい。ミュージアムとは、
野ざらしになっているミサイル群(この他、5.5インチ単装砲ちゃんとかエンジン抜かれたF4など展示あり)と、ミサイル博物館です。映画『マチネー』を思い出させる「フォールアウト」対策のディスプレイなど微笑ましいものがありましたが、奥には「バターン死の行進」の展示も。ホワイト・サンズでは記念マラソンも開催されているそうです。
基本、ミサイルは野ざらしで状態はよろしくないのですが、V-2だけは別格。個室が与えられていました。
これがアメリカのロケット技術の礎になったのかと思うと感無量。
その後は正しくホワイト・サンズへ。最初は「すごい」を連発していましたが、行けども行けども白い砂と激しい直射日光に口を開く気もなくなり、その後はビリー・ザ・キッドゆかりの地ラス・クルーセスへ。あ、そろそろゲームの話に移ります。
以前にもお伝えして通り、ロメロさん渾身の一作、通称『VOB』がテストプレイに入りました。1945年の東部戦線でどうすんねん、とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、(1)赤軍は兵站前進を待たねばならない時期がある、(2)勝利条件上、面倒な戦いを強いられる、と、やや恣意的なところもありますが、これがゲームになっているんです。まず(1)。『ハンガリー戦役1944-45』のドイツ装甲師団は強力でしたが、本作でも得体の知れないものを除けばまずまず強力で、迂闊に前進すると機動突撃を食らって補給線を断たれ、通常攻撃で先頭の戦車軍団が潰滅させられる……ということも起こり得ます。もちろんきちんとケアすればそんなことは起こらないのですが、(2)の理由によって、隙が生じる可能性があるのです。
勝敗は勝利得点で判定され、ソ連軍はベルリンを占領するだけでは勝利できません。ベルリンを占領すると総統が自決なさる可能性があり、そうすると直ちにゲームが終了するので、むしろ占領しないほうがいい。「あとはベルリンを占領すれば勝利」という状況をつくっておいてからでないと、勝利できないようになっているのです。即ちそれは、ユニットにはなっていない西側連合軍の存在で、ソ連軍は早く西進しないと一部の都市を西側連合軍に占領されてしまうかもしれません。その一部の都市を狙うのか、それとも別の都市だけで条件を満たそうとするのか、戦略的な判断が求められます。
『ハンガリー』はハーフサイズでしたが、今回はフルマップに拡大。プレイアビリティを高めています。また面倒な航空作戦のルールはカットしてもらい、戦闘時のシフト修正だけというシンプルなものに改められました。
続いて『零戦:海軍航空隊の戦い』。コマンドマガジン第119号で紹介記事が載っていますが、あれからシステムが若干、いやかなり変更されておりまして、よりプレイアビリティが高まっております。非ゲーマーなテスト・プレイヤーからの意見を重視して、プレイ時間をもう少し短く、空戦のスピード感が味わえるようにと、改良が重ねられました。
新ルールをもとにキャンペーンのテスト・プレイも終わりました。中国戦線ではぶいぶい言わせていた日本軍パイロットも、フィリピン、南方戦線へと移動する頃には次第に苦戦するようになり、ラバウルへ送られると……というお話。P39とかP40の頑丈なことと言ったら!
人気が出るようならヨーロッパ版とか、大戦後期の機体や対地/対艦攻撃が行えるモジュールも出したいと思うので、ヒット祈願で今乗っているバイクにP40ばりにシャークマウスを施してみました。
峠道では、ひらひら舞う国産400ccにいつも後ろからあおられるので、P40っぽくしたら何ぞエクスキューズになるかと思ったんですが、やっちゃった感しかありませんね。
そんなところで。
by yas_nakg
| 2014-11-06 08:44